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マンション・中古住宅で残価設定型住宅ローンは使える?買い方別に整理

更新 情報の確認日 2026.10.26

執筆・編集 残クレハウス.jp編集部

マンション・中古住宅で残価設定型住宅ローンは使える?買い方別に整理

「マンションでも残クレみたいに月々を下げられるのか」「中古の家を買うときに使えるのか」。残価設定型住宅ローンを調べると、まずこの疑問にぶつかります。結論から言うと、使える道はかなり狭く、買い方によっては今は使えません。残価設定型住宅ローンそのものの仕組みは残価設定型住宅ローンとはにまとめています。

この記事では、JTI・住宅金融支援機構・各金融機関の公式ページを2026年10月26日に読み直し、買い方ごとに「いま申し込めるか」を整理しました。

この記事の結論

  1. 1マンションの購入で、いま申し込める残価設定型住宅ローンは事実上ありません。国の保険を使う型はマンションも対象ですが、扱う金融機関がまだありません
  2. 2マンションで使える可能性があるのは、借り換え専用の商品と、都市部の1億円以上のマンション向けの商品だけです
  3. 3中古戸建ては、JTIの「家の残価保証確認証」が付いた家なら、買主が引き継いで使えます

この記事でわかること

  • 買い方別(新築・中古、戸建て・マンション、借り換え)に使える商品の早見表
  • マンションで残価型が少ない理由
  • 管理計画認定マンション・予備認定マンションとは何か、自分の物件の確かめ方
  • 中古マンション4,000万円で残価30%にしたときの月々・35年後の残債・老後の利息
  • 使えないと分かったときの別の道
目次開く(12項目)閉じる
  1. 1結論:買い方別に「いま使えるか」の早見表
  2. 2マンションで残価型が少ない理由
  3. 3マンションで使える可能性がある3つの商品
  4. 1. 国の保険を使う据置型(取扱金融機関なし)
  5. 2. 日本住宅ローン「おうちの残価設定ローン(借換)」
  6. 3. ドコモSMTBネット銀行「期日一括返済併用型住宅ローン」
  7. 4管理計画認定マンション・予備認定マンションとは
  8. 自分の物件の確かめ方
  9. 5中古戸建ては「確認証」が付いた家だけ
  10. 6数字で見る:中古マンション4,000万円で残価30%
  11. 35年後に残るもの
  12. 金利が上がったら
  13. 7参考:1億円マンションの期日一括返済併用型
  14. 8向く人・向かない人
  15. 向く可能性がある人
  16. 向かない可能性が高い人
  17. 9使えないと分かったら:月々を下げる別の道
  18. 10よくある質問
  19. 11まとめ
  20. 12参考資料

結論:買い方別に「いま使えるか」の早見表

残価設定型住宅ローンには、大きく分けて4つの商品があります。JTI(移住・住みかえ支援機構)の残価保証を使う「JTI型」、住宅金融支援機構の保険を使う「国の保険の据置型」、日本住宅ローンの借り換え専用商品、ドコモSMTBネット銀行(旧 住信SBIネット銀行)の期日一括返済併用型です。それぞれ使える家が違います。

買い方別に使える残価設定型の商品(2026-10-26確認)

買い方 JTI型 国の保険の据置型 日本住宅ローン(借換) ドコモSMTB 期日一括
新築戸建て ○ 対応メーカーで認定長期優良住宅を建てる場合 △ 長期優良住宅が対象。取扱金融機関なし ×(購入には使えない) ×
中古戸建て △「家の残価保証確認証」が付いた家だけ △ 長期優良住宅が対象。取扱金融機関なし ×(購入には使えない) ×
新築マンション × △ 予備認定マンションが対象。取扱金融機関なし ×(購入には使えない) △ 都市部の1億円以上
中古マンション × △ 管理計画認定マンションが対象。取扱金融機関なし ×(購入には使えない) △ 都市部の1億円以上
いまの住宅ローンの借り換え △ 確認証がある家だけ △ 対象だが取扱金融機関なし ○ 戸建て・マンション(エリア・築年数などの条件あり) 公式ページでは借り換えの扱いを確認できなかった

○=条件を満たせば申し込める/△=対象だが今は扱う金融機関がない、または条件がとても狭い/×=対象外。各社の公式ページで確認

マンションを買うときに今すぐ使える残価型は、1億円以上の都市部の物件を除いて、ありません。マンションで使える可能性が一番広いのは国の保険の据置型ですが、住宅金融支援機構の取扱金融機関のページは「令和8年9月30日現在」で「なし」のままです。

マンションで残価型が少ない理由

中層マンションの外観とバルコニー

いま残価型の中心になっているJTI型は、JTIの「マイホーム借上げ制度」を土台にしています。住まなくなった家をJTIが借り上げて人に貸す制度で、その家賃のデータから家の価値を計算します。JTIの残価保証の対象は「自己居住用の戸建住宅」で、マンションは入っていません。

日本住宅ローンの借り換え商品は、戸建ての残価を「土地の評価額の50%」、マンションの残価を「市場価格の30%」と決めています。戸建ては建物が古くなっても土地の価値が残ります。マンションは土地の持ち分が小さく、価値が建物と管理の状態に大きく左右されます。マンションの残価の割合が低く置かれているのは、このためだと考えられます。

国の保険も同じ考え方です。マンションを対象にする代わりに、管理の計画が自治体などに認められたマンションに限っています。管理が悪いと、35年後の価値が読めないからです。

マンションで使える可能性がある3つの商品

1. 国の保険を使う据置型(取扱金融機関なし)

住宅金融支援機構が2026年3月につくった「特定残価設定ローン保険」を使う住宅ローンです。2本のローンを組み合わせ、1本は毎月利息だけを払い、元金は亡くなったときや売ったときに返します。くわしい仕組みは国の残価設定ローン保険とはにまとめています。

  • 対象の家:長期優良住宅、予備認定マンション、管理計画認定マンション
  • 使い道:自分が住む家の新築・購入、中古住宅の購入、借り換え(リフォームとセカンドハウスは対象外)
  • 残価の上限:担保評価額の30%以下。戸建てだけは「土地の評価額の60%以下」も加わります。マンションはこの土地の条件がかかりません
  • 申込時70歳未満。2本の合計で1億2,000万円以下

制度としては、マンションの新築・中古の購入にいちばん広く使える型です。ただし扱う金融機関がまだないので、今は申し込めません。

2. 日本住宅ローン「おうちの残価設定ローン(借換)」

いまの住宅ローンからの借り換え専用の商品です。マンションも対象ですが、マンションを買うときには使えません。

  • 残価:マンションは市場価格の30%、戸建ては土地の評価額の50%
  • マンションの条件:専有面積30㎡以上。主債務者と連帯債務者のうち若い方が80歳になるときに、築60年以内であること
  • 申込時70歳未満。金利は変動金利で、毎月見直されます。使えるエリアに限りがあります
  • 残価に達したあとは、残価部分を利息だけ払う形に切り替えます。日本住宅ローンは、残価に達したときは残価設定分の額での買い取りを原則として保証すると説明しています

3. ドコモSMTBネット銀行「期日一括返済併用型住宅ローン」

担保評価額の50%にあたる元金を、最終回に一括で返す商品です。名前に「残価」は入っていませんが、比べる相手になります。

  • 対象:東京23区・横浜市・川崎市・大阪市の、1億円以上の新築・中古マンション(完済時築65年以内)
  • 金利:基本の金利に年0.35%上乗せ
  • 前年年収1,000万円以上(ペアローンはどちらか一方)。借入時18歳以上65歳以下、完済時80歳未満
  • 残価の保証はありません。同行は、売っても完済できず自己資金で返す必要が出る可能性があると書いています

金融機関ごとの違いは残価型を扱う銀行は?でも比べています。

管理計画認定マンション・予備認定マンションとは

国の保険の据置型でマンションを買うなら、この2つのどちらかであることが条件です。どちらも「マンションの管理がきちんとしているか」を認める制度で、2022年4月に始まりました。

管理計画認定と予備認定の違い

管理計画認定 予備認定
対象 管理組合のある既存のマンション 管理組合ができる前の新築分譲マンション
認定する人 地方公共団体(市区や都道府県) 公益財団法人マンション管理センター
申請する人 管理組合 分譲する事業者など
有効期間 5年(更新できる) —
主な基準の例 長期修繕計画の期間が30年以上で、残りの期間に大規模修繕工事が2回以上入っていること。修繕積立金の3か月以上の滞納額が全体の1割以内であること など

国土交通省・東京都のマンション管理ポータルサイトで 2026-10-26 確認

自分の物件の確かめ方

  1. マンション管理センターの「管理計画認定マンション閲覧サイト」で、マンション名や所在地を探します。ただし掲載は希望制なので、載っていなくても認定を受けている場合があります
  2. 中古マンションなら、仲介会社を通して管理組合に「管理計画認定を受けているか」「有効期限はいつか」を聞きます
  3. 新築マンションなら、販売担当に「予備認定を受けているか」を聞きます

認定には5年の有効期間があります。買うときに認定があっても、更新されなければ切れます。管理組合が更新を続けるかどうかも、総会の議事録などで確かめておくと安心です。

管理計画認定を受けたマンションは、残価型と関係なく、フラット35の金利の引き下げや、固定資産税の減額の対象になる場合があります。残価型を使わない場合でも、物件選びの目安になります。

中古戸建ては「確認証」が付いた家だけ

中古の戸建てを買う場合、JTI型を使えるかどうかは、その家にJTIの「家の残価保証確認証」が付いているかで決まります。

家の残価保証確認証は、新築のときに残価型を借りなかった人のための書類です。購入時の残価保証の条件を50年間保ち、あとから残価設定型住宅ローンに借り換えられます。JTIは、家を売るときに買主へ引き継げると説明しています。引き継いだ買主は、JTIの別の審査なしで残価設定型住宅ローンを使えるとしています。

  • 売主に「家の残価保証確認証」を持っているかを聞く
  • 確認証がなければ、JTI型は使えない
  • 確認証があっても、借りられる金融機関(日本住宅ローン・三菱UFJ銀行・楽天銀行)の審査は別にある

確認証の付いた中古戸建てがどれだけ出回っているかは、公表されていません(2026-10-26確認)。中古物件の広告にも、ふつうは書かれていません。JTI型の仕組みはJTIの残価設定型ローンとはでくわしく書いています。

確認証がない中古戸建てでも、長期優良住宅であれば、国の保険の据置型の対象にはなります。こちらも扱う金融機関が出てくるのを待つことになります。

数字で見る:中古マンション4,000万円で残価30%

国の保険の据置型が中古マンションで使えるようになったと仮定して、通常のローンと比べました。マンションは土地の条件がかからないので、上限の30%(1,200万円)を残価にした例です。式はこのサイトのシミュレーターと同じです。数字は例です。

中古マンション4,000万円・35年の比較(例)

月々 35年後の残債 35年の総額
通常ローン(1.0%) 112,914円 0円 4,742.4万円
据置型(すべて1.0%) 89,040円(−23,874円) 1,200万円 4,939.7万円(+197.3万円)
据置型(残価部分2.0%) 99,040円(−13,874円) 1,200万円 5,359.7万円(+617.3万円)

借入4,000万円・頭金0・35年・元利均等・ボーナスなし。据置型は通常部分2,800万円を元利均等、残価部分1,200万円を利息のみ。「残価部分2.0%」は住宅金融支援機構の資料の想定金利。総額は35年間の支払いに、35年後に残る1,200万円を現金で返した場合を足したもの。2026-10-26試算

月々は1.4万〜2.4万円下がります。そのかわり、35年たっても1,200万円が残ります。この1,200万円は、売るか、亡くなったあとに家で返すまで、利息を払い続ける借金です。

35年後に残るもの

30歳で借りると、35年後は65歳です。そこから先も、残価部分の利息を毎月払います。

  • 残価部分1.0%なら月1万円、2.0%なら月2万円
  • 65歳から87歳までの22年間払うと、1.0%で264万円、2.0%で528万円
  • 変動金利なら、この利息も金利に合わせて変わります

マンションは、35年たっても管理費と修繕積立金がかかり続けます。修繕積立金は、築年数がたつほど上がる計画になっていることが多いです。月々のローンが下がっても、老後に「利息+管理費+修繕積立金」が続くことは、戸建てより重く見ておく必要があります。

金利が上がったら

6年目から金利が1%上がった場合、据置型(すべて1.0%から2.0%へ)の月々は110,831円になります。通常ローンは129,758円です。据置型は残価部分にも金利がかかるので、金利が上がるほど、残したままの1,200万円の利息が効いてきます。

参考:1億円マンションの期日一括返済併用型

ドコモSMTBネット銀行の期日一括返済併用型も、同じ式で計算しました。金利は通常1.0%、期日一括返済併用型はそこに0.35%を足した1.35%と置いています。実際の金利ではなく、数字は例です。

1億円のマンション・35年の比較(例)

月々 最終回に返す額 35年の総額
通常ローン(1.0%) 282,286円 0円 1億1,856.0万円
期日一括返済併用型(1.35%) 205,695円(−76,591円) 5,000万円 1億3,639.2万円(+1,783.2万円)

借入1億円・頭金0・35年・元利均等・ボーナスなし。期日一括返済併用型は5,000万円を元利均等、5,000万円を利息のみで最終回に一括返済。2026-10-26試算

月々は約7.7万円下がりますが、35年後に5,000万円を一括で返します。売って返す前提なら、35年後のマンションが5,000万円以上で売れるかが分かれ目です。残価の保証はないので、足りなければ自分のお金で払います。

向く人・向かない人

マンションの明るいリビングとバルコニー窓

向く可能性がある人

  • 管理計画認定を受けた中古マンションを買う予定で、国の保険の据置型が出てくるまで待てる人
  • すでにマンションや戸建てのローンを返していて、借り換えで月々を下げたい人(日本住宅ローンのエリアと条件に合う場合)
  • 売主がJTIの確認証を持つ中古戸建てに出会えた人

向かない可能性が高い人

  • 今すぐマンションを買う必要がある人(使える商品がほぼない)
  • 老後に管理費・修繕積立金と残価の利息を同時に払う余裕を見込めない人
  • マンションを子に残したい人
  • 管理組合の運営が不安なマンションを買う人(認定が切れると、そもそも対象外になる)

使えないと分かったら:月々を下げる別の道

残価型が使えない買い方でも、月々を下げる方法はあります。

  • 通常の住宅ローンで、金利・期間・頭金を見直す
  • 新築にこだわらず、中古を買ってリノベーションし、借入額そのものを下げる
  • 管理計画認定マンションを選び、フラット35の金利の引き下げを使う

通常の住宅ローンで月々を下げる方法は、次の記事にまとめています。

あわせて読みたい残価型をやめた人へ|普通の住宅ローンで月々を下げる3つの方法残価設定型住宅ローン・約5分

よくある質問

新築マンションで残価設定型住宅ローンは使えますか?

2026年10月26日時点では、ほぼ使えません。国の保険を使う据置型は予備認定マンションを対象にしていますが、扱う金融機関がありません(住宅金融支援機構の取扱金融機関ページ、令和8年9月30日現在「なし」)。例外は、都市部の1億円以上のマンション向けのドコモSMTBネット銀行の期日一括返済併用型です。

中古マンションの購入に使えますか?

国の保険の据置型は、管理計画認定マンションなら中古の購入も対象です。ただし扱う金融機関がないので、今は申し込めません。日本住宅ローンの「おうちの残価設定ローン」は借り換え専用で、購入には使えません。

JTI型はマンションでも使えますか?

使えません。JTIの残価保証の対象は、自分が住む戸建て住宅です。

いま住んでいるマンションのローンを残価型に借り換えられますか?

日本住宅ローンの「おうちの残価設定ローン(借換)」なら、マンションも対象です。専有面積30㎡以上、若い方の債務者が80歳になるときに築60年以内、申込時70歳未満などの条件があり、使えるエリアも限られます。残価は市場価格の30%です。

管理計画認定マンションかどうかは、どこで分かりますか?

マンション管理センターの「管理計画認定マンション閲覧サイト」で探せます。掲載は希望制なので、載っていない場合は管理組合に直接確認します。認定の有効期間は5年です。

まとめ

マンションや中古住宅で残価設定型住宅ローンを使える道は、今はかなり狭いです。マンションの購入で使える国の保険の据置型は、扱う金融機関がまだありません。マンションで今使えるのは、借り換え専用の商品と、都市部の1億円以上のマンション向けの商品だけです。中古戸建ては、JTIの確認証が付いた家に限られます。

使えるようになった場合でも、マンションは残価が最大30%で、35年後も残価部分の利息と管理費・修繕積立金が続きます。月々だけでなく、65歳以降に毎月いくら出ていくかまで計算してから決めてください。2つの型の違いは残価設定型住宅ローンとはで比べています。

残価型が使えないなら、中古を買ってリノベーションし、借入額そのものを下げる方法があります。

あわせて読みたい中古+リノベという選択肢|残価型が使えない家で総額を抑える住み替え・売却・約8分 あわせて読みたい残価設定型住宅ローンとは?仕組み・2つの型・使える条件をやさしく解説残価設定型住宅ローン・約10分

参考資料

※試算はこのサイトのシミュレーターと同じ式で計算した例です。実際の金利・残価・返済額は金融機関の見積もりで確かめてください。

※国の保険を使う据置型は、2026年9月30日現在、扱う金融機関がありません。商品の金利や条件は、金融機関が決めます。

※各商品の条件は2026年10月26日に公式ページで確認したものです。変わることがあります。

※この記事は特定の金融機関や商品への申し込みを勧めるものではありません。

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